米Mozilla Foundationは米国時間2008年4月2日,オープンソースWebブラウザの次期版「Firefox 3」(開発コード名は「Gran Paradiso」)のベータ5版を公開した。MozillaのWebサイトから各種バイナリを無償でダウンロードできる。現在の対応OSは,Windows 2000/XP/Server 2003/Vista,Mac OS X 10.4以上,Linux(カーネル・バージョン2.2.14以上)。

 Firefox 3は,レンダリング・エンジンの新版「Gecko 1.9」を採用する次期Webブラウザ。3月10日公開のベータ4版に対し,安定性/互換性の改善やプラットフォーム/ユーザー・インタフェース(UI)の強化など750件以上の改良を施し,「過去最高速のFirefoxになった」という(関連記事:Firefox 3のベータ4公開,ユーザー・インタフェースやパフォーマンスを改善「Firefox 3」のベータ4版,正式リリース間近のレベルに)。

 アイコンやUIウィジェットなどを変更し,Windows Vista/XP,Mac OS X,Linux(GTK)それぞれのルック&フィールに近づけた。ロケーション・バーの自動補完,ブックマークのバックアップ/リストア,全画面ズームといった新機能を追加し,ブックマークやタグ,閲覧履歴の管理/検索を行いやすくした。JavaScriptエンジンを改良した結果,「Gmail」や「Zoho Office」などのWebアプリケーションの速度が「Firefox 2」の2倍に向上し,ベンチマーク・テストSunSpiderのスコアも以前より高くなったという。

 なお,ベータ版はテスターおよびWebアプリケーション開発者向けの早期テスト版のため,一般ユーザーの使用には適さないという。

 なおFirefox 3最終版のリリース時期については,Mozillaは具体的な日程を公表していない。MozillaのFirefox 3開発スケジュール・ページも,今後の予定は未掲載である。

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