米Yahoo!は米国時間2008年4月2日,モバイル検索サービスの新版「oneSearch 2.0」を発表した。音声による検索や,より関連性の高い検索結果の表示など,さまざまな機能強化を図った。

 米vlingoの音声認識技術を利用して,音声による検索を可能にした。従来の音声認識サービスでは,利用できる語彙が限られていたが,新版の音声検索機能では,Webサイトやレストランの名前,フライト番号,地名などを,普段の会話のように話すだけで検索できる。また,使用するたびにユーザーの声を学習するカスタマイズ機能を備える。マルチモード入力に対応しているため,いつでも通常の入力に切り替えられる。英メディア(Reuters)の報道によると,音声検索に要する時間はネットワークの速度によるが,速ければ約5秒,遅くても10~20秒。

 音声検索機能は米国で同日より,カナダRIM製「Blackberry 8800」「同Curve」「同Pearl」など,いくつかの機種で利用可能。今後数か月間に対応機種を増やし,米国以外の国でも利用できるようにする。なお同機能を利用するには,同社のWebサイトから音声対応oneSearchのダウンロードが必要となる。

 そのほかoneSearch 2.0では,「Open Search」モデルを採用し(関連記事:Yahoo!,検索結果に詳しい情報を表示できる「Open Search」プラットフォーム),パブリッシャや開発者がより細く分類した情報を提供できるようにした。検索結果にどのような情報が,どのような形で表示されるかを制御できるため,単なるリンクだけでなく,関連性の高いコンテンツ表示が可能になる。Open Searchモデルを使った検索結果は,2008年第2四半期より提供する。

 「Search Assist」機能によって入力も効率化した。最初の数文字を入力すると,キーワード候補を自動表示するほか,「Apple」などのキーワードを入力すると,検索内容を予測して「Apple iPhone」「Apple iPod」「Apple 株価」など,関連性の高いリンクを表示する。同機能はまず米Appleの携帯電話「iPhone」で提供し,その後,Ajax対応機種で利用可能にする予定。

 また同社は2008年第2四半期より,oneSearchの検索ボックスを携帯電話の待ち受け画面に統合し,ワンクリックで検索が行えるようにする。ブラウザを起動することなく,すぐに入力や音声で検索できる。

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