写真●AT&Tが導入したテーブル型タッチ・コンピュータ「Microsoft Surface」
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 米Microsoftと米AT&Tは米国時間2008年4月1日,AT&Tがテーブル型タッチ・コンピュータ「Microsoft Surface」を販売店に導入し,携帯電話機の購入検討者の対応に使うと発表した。Surfaceが実際の顧客対応に使われるのは今回が初めて。

 AT&Tは4月17日,まずニューヨーク州ニューヨークシティ,ジョージア州アトランタ,テキサス州サンアントニオ,カリフォルニア州サンフランシスコの店舗に設置し,試験的に利用する。その後,運用状況をみながら米国内の店舗2200軒にも順次導入していく。

 Surfaceは,「Surface Computing」(表面コンピューティング)と呼ぶ概念に基づく情報端末。大きさ30インチの天板ディスプレイに表示された仮想的な物体を手でつかんだり,指で触れたり,ジェスチャーをし,マウスやキーボードを使わずに操作する。一度に複数の仮想アイテムを表示可能で,複数の人が同時に触って操作できる。指だけでなく,ディスプレイ上に置いた物体を認識する機能も備える(関連記事:【CES2008】動画で見る,話題の「Microsoft Surface」指で操作可能なテーブル型情報端末「Microsoft Surface」,2007年末に登場)。

 AT&Tの店舗では,Surfaceを使って携帯電話機やサービス地域などを顧客に案内する。ディスプレイに携帯電話機を表示して機能を説明したり,外観を見せたりできる。2つの機種を横に並べて比較するといったことも可能。サービス地域を示す地図は,全国レベルや州レベル,地区レベルへの拡大/縮小,表示地域の移動といった操作が指で触って行える。今後,着信メロディや待ち受け画像,ビデオなどのコンテンツをディスプレイ上でドラッグ&ドロップして顧客の携帯電話機に入れる,といった機能を追加する。

 Microsoftが2007年5月にSurfaceを発表した時点で,カジノ事業の米Harrah's Entertainment,ホテル事業の米Starwood Hotels&Resorts Worldwide,米T-Mobile USAが導入を予定していた。ただし米メディア(CNET News.com)によると,T-Mobile店舗への導入時期については新たな情報はないという。また同メディアは,Microsoftが当初の計画を2年ほど前倒しし,2011年に家庭向けSurfaceを提供する計画と報じている。

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