上席副社長 兼 デジタル・エンタープライズ事業本部長のパトリック・ゲルシンガー氏
上席副社長 兼 デジタル・エンタープライズ事業本部長のパトリック・ゲルシンガー氏
[画像のクリックで拡大表示]
ミリワット動作の小型プロセッサーから、エンタープライズ向けの高性能プロセッサーまでのプロセッサーの多様化を如意棒になぞらえて表現した
ミリワット動作の小型プロセッサーから、エンタープライズ向けの高性能プロセッサーまでのプロセッサーの多様化を如意棒になぞらえて表現した
[画像のクリックで拡大表示]
2008年後半に登場予定の「Dunnington」の概要。会場にはウエハーも展示
2008年後半に登場予定の「Dunnington」の概要。会場にはウエハーも展示
[画像のクリックで拡大表示]

 インテルの開発者向け会議「Intel Developer Forum(IDF) 上海」の初日(2008年4月2日)、基調講演の先頭バッターとして登場したのは上席副社長兼デジタル・エンタープライズ事業本部長のパトリック・ゲルシンガー氏。インテルのプロセッサー全般と、サーバーおよびエンタープライズ事業について語った。

 ゲルシンガー氏はまず、インテルのこれまでのプロセッサー事業の歴史を振り返った。そして、同社が今後製品化するプロセッサーを、中国で有名な物語「西遊記」にちなんで、孫悟空の如意棒になぞらえた。「自在に伸び縮みする如意棒と同様に、今後のプロセッサーはペタFLOPSの性能を出すエンタープライズ向けに拡張するものから、ミリワットで動作する超小型のものまで多様化する」というのだ。

 テラFLOPSやペタFLOPSのように高性能なプロセッサーは、現在でもゲノム研究や画像解析など幅広い分野で使われている。さらに高速なゼタFLOPSのプロセッサーであれば、ハリケーンの予測などにも使うことができるという。

 このほか、エンタープライズ向け次世代プロセッサー「Tukwila(開発コード)」のデモを披露したり、パートナー企業を招いてインテルのエコロジー対策を説明したりした。45nmの製造プロセスで6つのコアを集積するプロセッサー「Dunnington(開発コード)」(2008年後半に登場予定)や、多数のコアを搭載するビジュアルコンピューティング向けの「Larrabee(開発コード)」についても語った。