ワイズテクノロジーは,シンクライアント端末「Wyseシンクライアント」の使い勝手を高めるための製品として,画面情報の操作時に,手元の端末にUSBデバイスを接続して利用できるようにするソフト「Wyse TCX USB Virtualizer」を,2008年4月2日に販売開始した。販売会社は,アクシオ,三井情報,エムピー・テクノロジーズの3社。価格は「おそらく1ユーザーあたり数千円」(ワイズテクノロジー)という。開発会社は米Wyse Technology。

 Wyse TCX USB Virtualizerは,ネットワーク経由でUSBデバイスを利用するためのミドルウエア。シンクライアント端末を用いて遠隔操作するクライアント(デスクトップ)OS側にインストールする。シンクライアント端末のUSBポートに接続したUSBデバイスを,あたかも遠隔地のデスクトップ環境に接続しているかのように利用できる。Wyse TCX USB Virtualizerの通信相手となるUSBデバイス・サーバー機能は,シンクライアント端末が最初から搭載する。

 接続可能なUSBデバイスは,FeliCaなどのカード・リーダー,指紋認証デバイス,プリンタ,スキャナ,デジタル・スチル・カメラ,など。Wyse TCX USB Virtualizerの稼働OSは,Windows XP ProfessionalなどのWindows OS。Wyse TCX USB Virtualizerの通信相手はWyseシンクライアントに限定される。両者の間でUSB接続情報をやり取りするクライアント/サーバー間通信プロトコルは独自のものであり,TCP/IP環境下であれば使える。