富士通は2008年3月31日、タイの富士通システムズビジネスがデータセンターを開設したと発表した。場所はバンコク東部のバンナーで、主にタイに進出する日系企業を対象にサービスを提供する。東南アジア地区における富士通のデータセンターとしては、シンガポール、マレーシアに続き3拠点目。富士通システムズビジネスは富士通の孫会社で、シンガポールの富士通アジア(Fujitsu Asia Pte.Ltd)が発行済み株式の74%を保有している。

 従来は在タイの日系企業に対しアウトソーシング・サービスを提供する場合、大型のセンターがあるシンガポールでシステムの運用・監理を行っていた。だが、タイに進出する日系企業の増加を受けて、今回現地へのセンター開設を決めた。

 マシンルームの面積は2000平方メートル。本線と予備線の2回線による電力供給やUPS(無停電電源装置)を備えるなど、「日本と同等レベルのサービスを提供できる」(富士通広報)という。

 今回のセンター開設により、富士通のデータセンターは日本を含め16カ国、80拠点に拡大した。国内に関しても、07年12月には東京に2つ目のセンターを開設しており、09年までに群馬県館林市に約2万平方メートル(本誌推定)のデータセンターを新設するなど、増床を続けている。