Western Digitalの「WD Caviar SE16(WD5000AAKS)」。
Western Digitalの「WD Caviar SE16(WD5000AAKS)」。
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「Sandra 2007 Lite」によるベンチマーク結果。WD Caviar SE16(薄緑の部分)が今回の測定結果。それ以下は過去の測定による参考値。
「Sandra 2007 Lite」によるベンチマーク結果。WD Caviar SE16(薄緑の部分)が今回の測定結果。それ以下は過去の測定による参考値。
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ドライブに貼られたラベルで枝番を確認。
ドライブに貼られたラベルで枝番を確認。
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 320GB/枚という高密度な記録ディスクを使ったハードディスクの大容量モデルが2008年3月29日にも発売となりそうだ。

 登場するのはWestern Digitalの「WD Caviar SE16(WD5000AAKS)」と、同WD6400AAKSの2モデル。同社は3月初めに同じ320GBのディスク1枚を使った「WD Caviar SE(WD3200AAJS)」を発売している。今回の640GBモデルは、これと同じディスクを2枚搭載し、500GBモデルは1枚の両面と2枚目の片面を使う3ヘッドの仕様になっている。ディスク容量の増加に合わせてキャッシュ容量も16MBに倍増している。

ランダムアクセスの性能が最速に

 ディスクの回転数が同じなら、記録密度が高い方が、1回転当たりに読み書きできるデータの量は多くなる。先行発売したWD3200AAJSは順次読み出しの速度が、日経WinPC編集部が計測したHDDの中では、過去最速の109MB/秒を達成。同じ高記録密度ディスク搭載の売れ筋容量モデルとして、今回発売のモデルは性能が期待されていた。

 WD5000AAKSとWD6400AAKSの測定結果はグラフの通りだ。WD5000AAKSは順次読み出しで92MB/秒、WD6400AAKSは順次読み出しで98MB/秒と、十分な速さだがWD3200AAJSには届かなかった。

 その一方で、ランダム読み書きの性能は大きく向上。ランダム読み出しでは日経WinPC編集部が測定した歴代の記録を更新し、ランダム書き込みでも640GBモデルが歴代記録を1MB/秒ほど上回った。

 測定に使ったSiSoftwareの「Sandra 2007 Lite」はテスト結果が1M~2MB/秒ほど変動するので、ランダム書き込みに関して最速と断言するのは難しい。だが、ランダム読み出しの記録更新はほぼ確実だ。320GBモデルはランダムアクセスがそれほど速くなかったので、性能バランスの面では改良が進んだと言える。

新型を買うときは型番の確認を

 320GBディスク搭載品のWD5000AAKSは実勢価格が9000円前後、WD6400AAKSが1万2000円前後となる見込み。Western Digital製品を扱う販売代理店のシネックスによれば、店頭に並ぶのは3月29日以降。グッドウィル、T・ZONE、ソフマップ、ツートップ、フェイスなどのショップを皮切りに、扱い店が順次増えていくという。

 WD5000AAKSは現行の250GB/枚ディスクを搭載した現行モデルが多く流通しているので、購入時には注意が必要だ。今回の流通分ではWD5000AAKSの型番の後ろに「00A7B0」という枝番が付いているのが確認できた。640GBモデルは320GBディスク版のみだが、同じ枝番が振られている。

 ちなみに先行発売しているWD3200AAJSも、320GB/枚ディスクの搭載モデルには「00B4A0」の枝番が加わっている。これらのドライブを選ぶ場合は、店頭のPOPや実際の商品のモデル名を確認して買うと確実だ。