NTT東西地域会社は2008年3月28日,NGN商用サービスの一つとしてコンテンツ事業者向けのコンテンツ配信サービス「フレッツ・キャスト」を3月31日から提供すると発表した。

 フレッツ・キャストは,映像や音楽などを配信するコンテンツ事業者の配信サーバーをNTT東西のNGN網に接続し,IPv6転送機能を利用して「フレッツ 光ネクスト」のユーザーにコンテンツを配信する事業者向けサービス。

 メニューには「帯域確保型通信」と「ベストエフォート型」の2タイプがある。帯域確保型通信はユニキャスト通信機能,ベストエフォート型はユニキャスト通信機能とマルチキャスト通信機能に対応する。つまり,マルチキャスト通信では,NGNのセールス・ポイントとされてきた帯域確保型通信を利用できない。

 ベストエフォート型のユニキャスト通信の月額利用料は,帯域確保型通信が1Gビット/秒の「シングルクラス」(回線1本のみ)で294万円(以下いずれも税込み),「デュアルクラス」(回線2本で冗長化)で588万円。マルチキャストの月額利用料は,262万5000円となる。帯域確保型のユニキャスト通信の月額利用料ついては,コンテンツ事業者と個別に相談して設定するとしている。メニューと料金は,NTT東西で同じである。

 なお,配信サービスを受ける一般ユーザーが帯域確保型通信を利用するには,210円の月額利用料が必要となる。また,当面はひかり電話用のVoIPルーターを利用するため,「ひかり電話」(月額利用料525円)および「ひかり電話」の「複数チャネル」(月額利用料210円)の契約が必要となる。その間は,帯域確保型通信の月額利用料は適用されない。

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