シマンテックは,データ・バックアップ/リカバリ分野のソフト製品として,2つの新バージョンを2008年4月15日に出荷する。Windows向けの汎用データ・バックアップ・ソフト「Symantec Backup Exec 12」と,迅速なリカバリを目的としたイメージ・バックアップ・ソフト「Symantec Backup Exec System Recovery 8」である。

 Backup Exec 12は,ディスクからディスクへ,ディスクからテープへのバックアップをスケジュール実行できる。業務を止めずにデータをバックアップする機能などを標準またはオプションで提供する。なお,同ソフトはこれまで,従来のWindows OSが標準で備えていたNTbackup(元々は「Seagate Backup Exec」)の上位互換ソフトとして位置付けられてきた。これに対し,最新OSであるWindows VistaやWindows Server 2008では,NTbackupを搭載していない。

 Backup Exec System Recovery 8は,ディスク・イメージをバックアップするソフトである。システムに障害が発生した際にディスク・パーティション全体を素早く簡単な操作で復旧する,といったリカバリの用途に適する。元々は個人向けとして提供してきた「Norton Ghost」の企業向けに相当する。旧称は「LiveState Recovery」。バックアップしたディスク・イメージは,物理マシンのディスクだけでなく,VMware仮想マシン上にもリストア/リカバリできる。

 Backup Exec 12 for Windows ServersとBackup Exec System Recovery 8の2製品は,いずれも新版で主に2つの機能を強化した。機能強化の1つは,米Symantecが提供しているセキュリティ脅威レベルの警告サービス「ThreatCon」との連携機能である。脅威が高まったことをトリガーにバックアップ・ジョブを自動実行できる。もう1つは,Granular Recoveryと呼ぶリカバリ機能である。「アプリケーションごと」といった粒度の細かい単位でファイル/フォルダをリカバリ可能となる。

 価格は,Backup Exec for Windows Serversが1サーバーあたり15万4200円(税別),Backup Exec System Recovery Server Editionが1サーバーあたり18万7200円(税別)など。