図1●日立製作所が2009年7月に稼働する新データセンターの外観予想図
図1●日立製作所が2009年7月に稼働する新データセンターの外観予想図
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図2●新データセンターの内部イメージ図
図2●新データセンターの内部イメージ図
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 日立製作所は2008年3月26日、横浜市に新データセンターを建設すると発表した。2009年7月に稼働する。直流電源への給電が可能であるほか、水冷サーバーや水冷ラックにも対応。省電力化技術を取り入れ、電力の消費効率を高める。

 新データセンターの環境配慮には4つの特徴がある。(1)エネルギー効率の高い機器設備の採用、(2)省エネ対応IT機器と仮想化技術の採用、(3)直流給電や水冷による冷却に対応可能、(4)屋上緑化などにより環境負荷を軽減する――になる。

 このうち(1)については、空調設備にNTTファシリティーズと共同開発した「FMACS-V」を採用。サーバー室内の温度を3次元グラフィックでシミュレートするシステム「AirAssist」を使って、サーバーなどの配置を最適化するという。

 これらの取り組みによって、日立は新データセンターのPUE(電力利用効率)を1.6以下にすることを目指す。PUEはデータセンターやサーバー室の電力利用効率を示す指標で、小さいほど効率が高いことを示す。2.0の場合、IT機器が消費する電力と空調機などの設備が消費する電力が同じということになる。通常のデータセンターは2.3~2.5程度といわれている。

 新データセンターの建物は地上7階建てで、延床面積は1万782平方メートル(図2)。2008年4月に着工する。日立は横浜市に2カ所データセンターを構えており、これが3カ所めになる。