写真 NGNミドルウェアパートナープログラムの展開スケジュール
写真 NGNミドルウェアパートナープログラムの展開スケジュール
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 NECは2008年3月25日、NGN(次世代ネットワーク)で利用する企業向けソフトウエアの開発を促進する業界団体「NGNミドルウェアパートナープログラム」の設立総会を開催した(関連記事)。08年4月に本格的な活動を開始する。

 同プログラムは、NGNをアプリケーションから利用するための主要プロトコルであるSIP(セッション開始プロトコル)を対象に、業界標準となる「共通API」の策定と、ビジネス利用の促進を目的としている。NECはソフトウエアの検証センターを社内に設置し、会員企業に開放する。08年第3四半期までに共通APIの第1版、第4四半期までに同第2版をそれぞれ策定し、その後標準化団体に提案する計画である(写真)。

 現在のところNECが中心となり声をかけたマイクロソフト日本法人や日本ヒューレット・パッカード(日本HP)、日本オラクルなどITベンダー10社が参加している。設立総会には日本オラクルの新宅正明代表取締役社長最高経営責任者も臨席した。

 一方、NTTがグループで今月末に開始予定のNGNで主要な機器ベンダーとなる、富士通や沖電気工業(OKI)、日立製作所グループ、シスコシステムズなどの姿はない。これらのベンダーには現時点で声をかけていないもようだ。プログラムの旗を振ったNECの広崎膨太郎執行役員専務は「今回はソフトウエアのプラットフォーム・ベンダーを中心に声をかけさせてもらった。当然、富士通やOKIなどにも広く門戸を開いている」と説明する。もっともこのうちのある大手ベンダーの幹部は1月の時点で「NECに先を越された。参加は難しいだろう」とも語っていた。

 当初プログラムに参加する10社は、EMCジャパン、サン・マイクロシステムズ日本法人、ノベル日本法人、日本BEAシステムズ、日本オラクル、日本HP、マイクロソフト日本法人、ミラクル・リナックス、米モンタビスタソフトウェア、レッドハット日本法人である。NECは各社日本法人を通じて本社に働きかけ、世界展開の橋頭保としたい考え。