ディスプレイ部分は上下に角度を調節でき、イヤホン部分は耳に合わせて向きを変えられるので、適度なフィット感を得やすい。
ディスプレイ部分は上下に角度を調節でき、イヤホン部分は耳に合わせて向きを変えられるので、適度なフィット感を得やすい。
[画像のクリックで拡大表示]
ディスプレイの解像度はVGA(640×480ドット)だが、XGA(1024×768ドット)までの信号を入力可能だ。
ディスプレイの解像度はVGA(640×480ドット)だが、XGA(1024×768ドット)までの信号を入力可能だ。
[画像のクリックで拡大表示]

 3Dウィンが販売する米Vuzix製のヘッドマウントディスプレイ「iWear VR920」(2007年11月発売、実勢価格は5万7800円)を実際に試してみる機会があったので、動画と合わせて紹介しよう。

 ヘッドマウントディスプレイ(HMD)は、左右の目の前に小さなディスプレイを置くことで、仮想的な大画面を実現する装置のこと。iWearシリーズには、iPod専用の「iWEAR」やAV機器と接続する「DV920 」などがあるが、VR920はパソコン接続に特化した製品。内蔵センサーと付属ソフトを連携させて、頭を動かした方向の映像が見られる「ヘッドトラッキング」機能を搭載したことが最大の特徴だ。

 2008年3月20日時点で、ヘッドトラッキング機能に対応するのは「Flight Simulator X」や「Second Life」「Counter-Strike:Source」など有名ゲームを中心とした20種類のソフト。フライトシミュレーターや一人称視点のシューティングゲーム(FPS)といった周りを見回すことが重要なソフトが多い。今回はFlight Simulator Xでヘッドトラッキング機能を試してみた(動画参照)。

 普通だとキーボードやマウスの操作を組み合わせて視点を変えるが、見たい方向を向くだけで目の前の風景が変わるのは不思議な感覚。景色を見ながらゆったりと遊覧飛行するのは楽しい。

 画面の大きさは「2.7m先にある62インチのスクリーンを見るような感覚」だとしているが、実際には目の前に小さな画面があるため、大画面そのものとはいかない。それでも、視野に占める画面の割合が高いため、思ったよりも迫力があった。ゲームだけでなく、動画再生に使うのにも良さそうだ。

上を向けば上が見え、右を向けば右が見える感覚はかなり不思議な感じだ。