米連邦通信委員会(FCC)は米国時間2008年3月20日に,無線周波数帯オークションの結果を発表した。入札総額は195億9200万ドルにのぼり,最も注目されたCブロックを落札したのは米Verizon Wirelessだった。

 今回オークションが行われたのは,現在テレビ放送に使われているが2009年2月17日のデジタル放送への完全移行に伴って非使用となる698M~806MHzの周波数帯(通称700MHz帯)のうち62MHz幅。参加入札者数は214社で(関連記事:CC,700MHz帯オークションで214社の申込みを承認),5ブロック(A,B,C,D,E)に分割して1月24日~3月19日に競売を実施した。

 Cブロックでは,各種デバイスおよびアプリケーションへのよりオープンなプラットフォームを実装することが義務づけられており(関連記事:米連邦通信委員会が700MHz帯オークションのルール改定,Googleの意見を一部採用),FCCが設定した最低落札価格は46億3785万ドルだった。米メディアの報道(InfoWorld)によると,Verizonの落札価格は47億ドルという。

 なお,5ブロックのうちDブロックのみ条件(最低落札価格13億3000万ドル)を満たす入札がなかった。FCCは同ブロックについて,今後のライセンス販売方法について検討するが,直ちに再オークションを行うことはないとしている。

 ちなみに,全国無線ネットワークを展開する大手キャリア以外の中小規模通信事業者99社が,オークションにかけられた合計1090ライセンスのうち69%にあたる754ライセンスを取得した。また,地方向けライセンス428のうち,新規参入事業者が305ライセンスを獲得している。

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