【表1】GeForce 9800 GX2と、既存のNVIDIA製グラフィックスチップの主な仕様
【表1】GeForce 9800 GX2と、既存のNVIDIA製グラフィックスチップの主な仕様
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PINE TechnologyのPV-T98U-ZHF。実勢価格は8万3000円
PINE TechnologyのPV-T98U-ZHF。実勢価格は8万3000円
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Leadtek ResearchのWinFast PX9800 GX2。実勢価格は8万7000円
Leadtek ResearchのWinFast PX9800 GX2。実勢価格は8万7000円
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Albatron TechnologyのAlbatron 9800GX2。実勢価格は8万円
Albatron TechnologyのAlbatron 9800GX2。実勢価格は8万円
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玄人志向ブランドのGF9800GX2-E1GHW/HD。実勢価格は8万2800円
玄人志向ブランドのGF9800GX2-E1GHW/HD。実勢価格は8万2800円
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 NVIDIAは2008年3月18日、新型グラフィックスチップ「GeForce 9800 GX2」を発表した。AMDが1月に発表したハイエンド製品「Radeon HD 3870 X2」と同様にグラフィックスチップを2個利用した製品で、NVIDIA製グラフィックス製品のフラッグシップモデルだ。

 GeForce 9800 GX2のボードはグラフィックスコアが600MHz、シェーダーが1.5GHzで動作するチップを2個搭載する。メモリーの動作周波数は2GHz(1GHzのDDR)で、各チップに256ビット幅でGDDR3を512MBずつ接続する(計1GB)。合計のメモリーバンド幅は128GB/秒となる。

 チップ当たりのシェーダー数は128個。ラスターオペレーションユニットは32個、テクスチャーフィルタリングユニットは128個で、テクスチャーフィルタリングの速度は76.8Gテクセル/秒。PCとはPCI Express 2.0 x16で接続する。ボードへの電源供給用に6ピンと8ピンのコネクターを備える。最大消費電力は197Wだという。表1に既存のNVIDIA製グラフィックスチップとの主な仕様の違いをまとめた。

 GeForce 9800 GX2はNVIDIA独自の省電力技術の1つ「HybridPower」に対応している。負荷が低いときはグラフィックスボード(GeForce 9800 GX2)の電源を切断し、チップセット内蔵のグラフィックス機能を利用して描画することで消費電力を抑える。3D画像の描画が必要になると、GeForce 9800 GX2の電源が入って描画する。HybridPowerの利用には、HybridPowerをサポートするNVIDIA製チップセットを搭載したマザーボードが必要になる。このほか従来モデルと同じく、Blu-ray Discコンテンツなどのハイビジョン映像の再生を支援する「PureVideo HD」にも対応する。

 NVIDIAの発表に合わせ、グラフィックスボードメーカー各社は搭載製品を発表した。シネックスは、PINE Technologyの「XFX」ブランドで「PV-T98U-ZHF」を発売する。予想実勢価格は8万3000円。Leadtek Researchからは「WinFast PX9800 GX2」が出る。予想実勢価格は8万7000円。アスクは、Albatron Technologyの「Albatron 9800GX2」とZOTAC Internationalの「ZOTAC 9800GX2」を発売する。それぞれ店頭では8万円前後となる見込みだ。CFD販売が手がける「玄人志向」ブランドからは「GF9800GX2-E1GHW/HD」が登場する。予想実勢価格は8万2800円。いずれも、動作周波数などはNVIDIAのレファレンスと同じだ。