写真●NTTドコモと富士通が提示した参考資料
写真●NTTドコモと富士通が提示した参考資料
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 NTTドコモと富士通は2008年3月17日,東芝製のソフトバンクモバイル携帯電話「821T」の製造,販売などの差し止めを求め,東京地方裁判所に仮処分命令の申し立てを行ったと発表した。製造・販売などの差し止めを求めた理由は,「富士通製のNTTドコモ端末『FOMAらくらくホンIII』と821Tが総合的に見て酷似しているから」(NTTドコモ)としている。

 NTTドコモと富士通の主張によると,特にボタンの構成やユーザー・インタフェースが両端末で極めて類似しているという(写真)。そのため,表示などで消費者に商品を混同させる行為を禁じた不正競争防止法2条1項1号に基づいて,東京地裁への申し立てを行った。

 NTTドコモと富士通は「ソフトバンクモバイルと東芝による821Tの発表時から,らくらくホンIIIとの類似性を認識していた。発売前からソフトバンクモバイルと東芝に警告してたが,満足な回答は得られなかった。3月8日に821Tが発売されたため,実機を見て検討した上で今回の申し立てに至った」と経緯を説明する。

 一方,ソフトバンクモバイルは「申立書の内容を見たうえで,メーカーである東芝と協議し反論していく」とのコメントを発表した。