米Electronic Arts(EA)は,米Take-Two Interactive Softwareに対する株式公開買付(TOB)を開始した。完全子会社を通じて,Take-Twoの全発行済み株式を1株当たり現金26.00ドルで取得する計画で,買収総額は約20億ドル(約2009億円)にのぼる。

 EAは1株当たり25ドルの買収案をTake-Twoに持ちかけていたが,Take-Twoがこれを拒否したため,買収金額を1株当たり26ドルに引き上げて2月19日付けでTake-Two取締役会会長のStrauss Zelnick氏に通知した。しかし,これも拒否されたため,同買収提案を2月24日に公開し(関連記事:EAが総額20億ドルで買収を提案,Take-Twoは拒否),今回TOBを宣言した。ニューヨーク時間4月11日深夜12時を期限とする。

 EAは米ゲームソフト最大手で,シムシティやスポーツゲームが代表作。Take-Twoは犯罪者を主人公に暴力描写で物議をかもした「グランドセフトオート」(GTA)などで知られる。

 1株当たり26ドルという金額は,EAが買収提案を通知する直前の取引日だった2月15日の終値より64%高く,それ以前の30日間における平均株価より63%高い。

 英メディアの報道(Reuters)によると,Take-Twoは株主に対して,現時点でEAの提案に応じないよう呼び掛けている。また,取締役会はEAによる買収について検討し,10営業日以内に株主に見解を伝えるとしている。

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