米IBMは米国時間2008年3月13日,マッシュアップWebアプリケーション向けセキュリティ技術「SMash」(開発コード名)を発表した。IBMは同技術をAjax対応オープンソース開発ツールの推進団体OpenAjax Allianceに寄贈する。

 SMashは,マッシュアップWebアプリケーションがWebサイトやデータベース,電子メールなどの情報源からデータを集める際に,各情報源のデータとコードを分離し,安全な通信経路を設けてデータを共有する。これにより,必要なデータ共有を実現しながら悪質なコードの侵入を阻止できる。2008年夏にマッシュアップ・アプリケーション作成ツール「Lotus Mashups」や一部「WebSphere」製品でSMashを採用する予定。

 SMashの詳細は,2008年4月に中国の北京で開催される17th International Worldwide Web Conference(国際WWW会議)で紹介する。

 OpenAjax Allianceは,IBM,Eclipse Foundation,米Oracle,米BEA Systems,米Google,Dojo Foundationなどが2006年2月に結成した団体。開発用ツールキットやフレームワークなどの提供を通じ,Ajaxアプリケーション開発を支援する。Ajaxライブラリ間の互換性を確保するためのJavaScript仕様「OpenAjax Hub」の策定にも取り組んでいる(関連記事:OpenAjax Allianceのメンバー数が53に,OpenAjax Hubは2007年初頭リリース)。

 米メディア(InfoWorld)によると,SMashは2008年6月公開予定の「OpenAjax Hub 1.1」仕様に組み込まれるという。

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