米Microsoftは米国時間2008年3月12日,企業向けデスクトップ仮想化技術を手がける米Kidaroを買収すると発表した。MicrosoftはKidaroの技術をアプリケーション互換性検証/運用管理支援ツール群「Microsoft Desktop Optimization Pack for Software Assurance(MDOP for SA)」の将来版に組み込む。買収金額や時期など詳しい取引条件は公表していない。

 Kidaroの技術を導入すると,企業ネットワーク内の仮想化ソフトウエア「Virtual PC」がMDOP for SAから集中管理可能となり,WindowsパソコンへのVirtual PC導入作業が省力化する。ハードウエアや各パソコンの設定に依存しない仮想化イメージを配布することで,デスクトップ・イメージ管理にかかわるITコストを減らせる。ユーザーにVirtual PCを意識させないため,短い期間で仮想化環境に移行できる。

 MDOP for SAは,Windowsクライアントの導入/展開/管理を支援するためのツール・パッケージ。Microsoftがメンテナンス・サービス「Software Assurance」契約者向けに提供している。現在MDOP for SAに含まれるツールは以下の5種類。アプリケーション仮想化ソフトウエア「Application Virtualization」,インベントリ管理ソフトウエア「Asset Inventory Service」,トラブル原因究明ツール「Diagnostics and Recovery Toolset」,ポリシー設定支援ツール「Advanced Group Policy Management」,エラー・レポート管理ツール「System Center Desktop Error Monitoring」。

 米メディア(CNET News.com)によると,Kidaroは従業員数35人の未公開企業。イスラエルで開発作業を行っており,Kidaroの創業者3人は買収後も引き続き製品開発を指揮するという。

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