米iPassは米国時間2008年3月11日,2007年下半期における世界のホットスポットの利用状況について調査した結果を発表した。それによると,企業ユーザーによるホットスポットの利用は2006年同期から89%増加したことが明らかになった。

 iPassが収集した同期間における200万回を超えるセッションの情報をみると,欧州のホットスポット利用が全体に占める割合は40%で前年同期の31%から拡大した。一方,米国が占める割合は51%で前年同期の59%から縮小した。中南米ではホットスポットの利用が急増しており,セッション数が前年同期比133%増加している。セッション数が前年同期から3倍に増えたブラジルは,初めて国別のトップ10リストに入った。

 都市ごとに利用状況を見ると,セッション数が前年同期から156%の伸びを見せたロンドンが1位となり,2位のシンガポールに続き,東京が同118%増で3位に入った。ニューヨークは同38%増で4位だった。

 ホットスポットの利用場所は,空港が45%で1位となった。ホテルは前年同期から146%増加して全体の29%を占めた。電車の駅における利用は,電車通勤が普及しているロンドンと東京にけん引され,前年同期から238%増加している。

 iPassは今回の調査で,米国の2007年通期における第2.5世代(2.5G)および第3世代(3G)のモバイル・データ・サービスの利用状況についても分析している。それによると,3Gモバイル・データ・サービスの利用は,年間を通じて着実に増加しているという。

 第1四半期はユーザーごとの平均利用データは152Mバイトだったが,第4四半期には190Mバイトまで拡大した。月ごとの利用データが2Gバイトを超えるヘビー・ユーザーは0.5%未満だった。3G技術による接続が全体の70%を超えている一方で,同技術がカバーしていないエリアにおいて,毎月62%のユーザーが2.5G技術を利用する必要があったという。

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