米EMCは米国時間2008年3月11日,デジタル情報の利用に関する調査結果を発表した。それによると,2007年における世界のデジタル情報量は合計281E(エクサ)バイト(2810億Gバイト)に達し,当初予測を10%上回った。今後情報量は年平均約1.6倍で増加し,2011年には1.8Z(ゼッタ)バイト(1800Eバイト)に拡大する見通し。

 同社によると,2007年は全世界の人々が1人当たり45Gバイトのデジタル情報を保有していた計算になる。新興国でのインターネット・アクセスの増加,各種監視ツール,クラウド・コンピューティングのためのデータ・センター,ソーシャル・ネットワーキングの成長などが要因となっている。

 また,個人によって生成または複製された情報のうち,デジタル画像の保存,IP通話の発信などユーザー自身の行動によって生成されるデジタル情報は約半分に過ぎない。今回の調査で,財務記録やメーリングリスト上の名前,インターネットの閲覧履歴,空港の監視カメラなどによって収集される受動的なデジタル情報量が,初めてユーザーの行動による能動的なデジタル情報量を上回った。

 EMC会長兼CEOのJoe Tucci氏は「デジタル情報の多様化と情報量の爆発的な増加に伴い,企業は法令による規制に加え,情報の悪用,データ流出,セキュリティの侵害に対し全社で効果的なルールの制定および強化に取り組む必要がある」と述べている。

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3段落目の説明が一部不足していたので,追加しました。 [2008/03/13 20:50]