イー・アクセスは2008年3月11日,アッカ・ネットワークスが3月7日に実施した自己株式取得(関連記事)の方法に問題点があると判断し,アッカに対して質問状を提出したと発表した。3月18日までに回答がない,または回答内容が不十分と判断した場合は「法的手段を検討せざるを得ない」(イー・アクセス)としている。

 イー・アクセスはアッカの発行済株式総数の13.10%(2008年1月11日時点)を保有する筆頭株主。これまでもアッカに対し,経営の抜本的改革による企業価値の向上と株価の向上を要求してきた(関連記事1関連記事2)。アッカが3月7日に実施した自己株式の取得自体は歓迎するが,「透明かつ公正ではない」として問題視している。具体的には,以下の二つの点を挙げる。

 一つは,アッカが3月6日に自己株式の取得を公表し,翌日の午前8時45分に1万2820株の売買を成立させた点。「株主に対して周知・検討の時間が十分に与えられていない状況で,ジャスダック証券取引所の制度を利用して通常の取引時間外である午前8時45分に買い付けを実施した。これは,市場立会外における実質的な相対取引であり,株主総会の決議を要すること。会社法の定めに違反する」という。

 もう一つは,アッカの2007年度12月期の当期純利益である14億7000万円をはるかに上回る19億2000万円の大規模な自己株式買い付けを,社外取締役を派遣している三井物産の1社だけを対象に実施した点。こちらについても「透明かつ公正ではない」とする。

 イー・アクセスは上記2点について金融庁と証券取引等監視委員会にも調査を依頼したという。

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