写真●富士通公共ソリューショングループの遠藤明ソリューション開発センター センター長
写真●富士通公共ソリューショングループの遠藤明ソリューション開発センター センター長
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 富士通は2008年3月11日、XBRL(拡張ビジネス・レポーティング言語)形式の財務報告データ作成ソフト「Xwand Tool for EDINET」を2008年5月1日から販売すると発表した。2008年度から金融庁の電子開示システム「EDINET(Electronic Disclosure for Investors' NETwork)」がXBRL対応になり、企業に財務諸表のXBRLによる提出が義務化されたことに対応した。財務諸表がXBRL化されると、データの2次利用が容易になるメリットがある。

 製品の特徴について、富士通公共ソリューショングループの遠藤明ソリューション開発センター センター長は「金融庁のガイドラインに示された規則に適合するXBRL形式の財務諸表を容易に作成できる」と話す。EDINETでは、企業が提出した財務諸表を外部から閲覧できるようHTMLで公開する。Xwand Tool for EDINETは、作成した財務諸表をHTMLで表示する機能があり、EDINETに提出する前に表示イメージを確認することが可能だ。

 富士通はXBRLの標準化組織である「XBRLコンソーシアム」に参加するなどXBRL製品の開発に力を入れており、2008年4月から金融庁が運用を始めるXBRL対応の新EDINETは、富士通の「XWandサーバー運用パッケージ」を採用している。

 販売価格はいずれも税別で、1クライアント年間27万8000円、3クライアントは同67万8000円。遠藤センター長は「ほとんどの場合は1企業に1クライアントで十分だが、ほかの企業の財務報告を代行したり、複数のファンドに財務報告をする場合などは3クライアントを導入すると作業効率を高められる」とする。直販はせず、財務情報開示に関するノウハウを持った代理店経由で販売する。富士通は、XBRL関連のビジネスにおいて今後3年間で300億円の売り上げを目指す。