メディア再生/リッチ・インタラクティブ・アプリケーション(RIA)表示用Webブラウザ・プラグイン「Silverlight」の初版は高品位ビデオだけの目的で提供されたが,次版の「Silverlight 2.0」は明らかに魅力を増し,Webアプリケーションと同様の操作性を備えるデスクトップ用アプリケーションの開発手段を提供する。米Microsoftは2008年3月第2週,MIX08カンファレンスでSilverlight 2.0のベータ版を公開した(関連記事:米MicrosoftがSilverlight 2のベータ版をリリース)。

 Silverlightに入れ込まないように努力はしているが,どれほど素晴らしいものかを理解するために,ほかの人の開発しているアプリケーションをいくつか見ておく必要がある。最も優れた例は,恐らく米NBCが同社の北京オリンピック向けWebサイトで提供しているアプリケーションだろう。素直に驚くことができる。米Hard Rock Cafeも素晴らしいSilverlightフロントエンドを開発し,音楽業界に関するコレクションを紹介している。

 Silverlightに関して筆者が最も驚いているのは,数年前Microsoftが「Windows Vista」を「Longhorn」という開発コード名で呼んでいた時期に行った,プレゼンテーション・サブシステム「Windows Presentation Foundation」(開発コード名:「Avalon」)の初期のデモンストレーションと極めてよく似ている点だ。当時デスクトップ上でこうした効果が得られることのインパクトは,非常に大きかった。現在Microsoftは,同じことをWeb上で行おうとしている(関連記事:AOLがWebメールをSilverlightベースに,MIX08で明かされた次世代RIA基盤の姿)。