写真●携帯電話機によるランナー向けトレーニング・システム「miCoach」
写真●携帯電話機によるランナー向けトレーニング・システム「miCoach」
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 ドイツのadidasと韓国のSamsung Electronicsはスペインで現地時間2008年3月6日,携帯電話機とランニング・シューズに取り付ける走行センサーなどで構成するトレーニング・システム「miCoach」を発表した。欧州で3月中旬に販売を開始する。

 miCoachは,Samsung製携帯電話機,心拍センサー,adidas製ランニング・シューズに装着可能な走行センサー,対応ウェアなどを使い,データ管理/トレーニング指導用Webサイトと組み合わせて運用するランナー向けトレーニング・システム(写真)。Webサイトで自分用のトレーニング・プログラムを作り,実際に走って得たデータと照らし合わせて走行中に音声でランナーに指導する。

 米アリゾナ州立大学のトレーニング&スポーツ研究施設「Athletes' Performance Institute(API)」の研究成果にもとづく指導により,「トレーニングの目的と,目的達成に至る指導方法を熟知している専任コーチを従えて走るようなもの」(adidas,Samsung)という。

 米メディア(InfoWorld)によると,miCoach用の携帯電話機は音楽再生機能を備えており,音楽を聴きながらランニングすることが可能。走行中に心拍数や残り時間を音声で伝えるほか,走行ペースが落ちると「スピード・アップ」などと指導するという。米Appleと米Nikeの販売している同様のシステム「Nike+iPod Sport Kit」とは異なり,adidas製以外のランニング・シューズでも利用できる。

 さらに同メディアは,miCoachの価格を,携帯電話機とアーム・バンドのみの基本キットが約200ユーロ(約308ドル),さらに心拍センサーと走行センサーなども付属するデラックス・キットが約400ユーロ(約616ドル)と報じている。一方,記憶容量8Gバイトの「iPod Nano」,100ドル相当のNike製シューズ・ギフト券などで構成されるNike+iPodシステムは328ドルという(関連記事:米Appleと米Nike,「iPod」でランニング記録データを管理できる無線キットを発表)。

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