マッカートニー氏とミルズ氏の離婚裁判をエサにした迷惑メール(米シマンテックのレポートから引用)
マッカートニー氏とミルズ氏の離婚裁判をエサにした迷惑メール(米シマンテックのレポートから引用)
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 米シマンテックは2008年3月5日(米国時間)、同社が2008年2月中に観測した迷惑メールの動向をまとめたレポートを公表した。同社が観測したメールの8割近くが迷惑メールだったという。

 シマンテックでは、同社が世界中に配置したセンサーからの情報を基に、迷惑メールの動向をまとめたレポートを毎月発表している。2008年2月分をまとめたレポートによると、全メールに占める迷惑メールの割合は78.5%。2007年前半の平均は61%だったので、1年で10ポイント以上増加したことになる。

 手口としては、ユーザーをだましてウイルスに感染させる「ソーシャルエンジニアリング」的なものが相変わらず主流。最近では、ウイルス(悪質なプログラム)を有名人の動画ファイル(ビデオ)などに見せかける手口が多数出回っているという。

 例えば、米大統領予備選挙が白熱していることを受け、候補者の一人であるヒラリー・クリントン氏の動画ファイルに見せかけて、ウイルスをダウンロードさせようとする手口が確認されている。

 そのほか、話題となっているポール・マッカートニー氏とヘザー・ミルズ氏の離婚裁判に関する動画ファイルに見せかける手口も出現した。

 ただしこういった手口では、有名人の名前などを間違えているケースが少なくないので、注意していれば怪しいことに気付くだろうと、同社スタッフは述べている。例えば、前述の手口では、マッカートニー氏の「McCartney」を「Maccartni」としている(図)。