写真●「Skype」内蔵の無線LAN対応電話機「KX-WP800」
写真●「Skype」内蔵の無線LAN対応電話機「KX-WP800」
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 パナソニック コミュニケーションズは2008年3月7日,無料のIP電話ソフト「Skype」を内蔵した無線LAN対応の電話機「KX-WP800」を発売すると発表した(写真)。3月28日からパナソニック・グループのショッピング・サイト「パナセンス」で販売する。価格は税込みで2万9800円を予定している。

 この製品は,携帯電話型の電話機と専用の無線LANルーターで構成される。電話機はIEEE 802.11b準拠の無線LAN通信機能を搭載。Skypeのソフトウエアを内蔵して,電話機単体でSkypeユーザー間の無料通話が可能だ。SkypeOutやSkypeInを利用すれば,一般の固定電話や携帯電話と低料金で通話することもできる。

 専用の無線LANルーターは,あらかじめ電話機との接続設定やセキュリティ設定が済んだ状態で出荷されている。無線LANルーターをインターネットに接続するだけで,無線LAN電話機を使ってSkypeを利用できる。また,省電力制御やQoS(quality of service),チャネルの自動設定に対応し,音声品質を向上させたり待ち受け時間を長くする工夫をしている。

 新製品の特徴は,無線LANルーターが小型・軽量で持ち歩きに適していること。重さは150グラムと携帯電話よりやや重い程度だ。無線LANルーターと電話機を出張先や旅先にセットで持っていくと,ホテルのインターネット回線でSkypeによる通話が可能になる。

 自宅で利用する無線LANルーターをホテルなどに持ち出す場合,DHCP(dynamic host configuration protocol)やPPPoE(PPP over Ethernet)などの設定を変えなければならないことがある。そこで新製品には,無線LANルーターに自宅/外出先を切り替えるボタンを付けてある。あらかじめ自宅用,外出用の設定をそれぞれ入力しておけば,それ以降はボタンを切り替えるだけで設定内容を変更できる。

 無線LAN電話機は公衆無線LANサービス「FON」にも対応した。ユーザーがFONの会員になれば,電話機だけを持ち出してFONの無線LAN経由でSkypeを利用できる。FONを利用する際は,初回接続時にIDとパスワードを入力するだけ。次回以降は自動でFONの無線LANスポットに接続する。

 FON以外にも,SSIDだけの設定でつながるような無償の公衆無線LANサービスなどには接続可能。ただしWebブラウザを搭載していないため,Web認証が必要な公衆無線LANサービスは利用できない。

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