米Hewlett-Packard(HP)は米国時間2008年3月6日,同社研究開発部門HP Labsの取り組み目標を刷新したと発表した。2007年8月にディレクタとしてHPに入社したPrith Banerjee氏をリーダーに,今後10年でテクノロジ顧客が直面しそうな問題に焦点を絞って研究を行っていくという。

 HP Labsでは全世界23の研究室で主要分野の研究に取り組んでいく。特に注力するのは,情報の激増,動的なクラウド・サービス,コンテンツの変換,インテリジェント・インフラ,持続性の5分野だ。従来は150におよぶ小規模なプロジェクトを手がけていたが,今後は大学,パートナ企業,顧客,ベンチャ・キャピタル(VP)などとの関係強化にもとづいて,20~30の大規模なプロジェクトに取り組む。

 また,研究成果を確実に商品化するため,HPの技術者および役員で構成されるレビュー委員会を新設。メンバーは最も有望な研究分野を見極め,プロジェクトのビジネス・プランを立案する。

 さらに,HP Labsの強化に伴い,オープンで革新的な技術を推進する目的で,HP Labsのプロジェクトを紹介するWebベースのサービス「HP IdeaLab」を開設した。そのほか,学術機関や政府,企業との戦略的コラボレーションを実行するための「Open Innovation Office」,研究成果から実用化までの時間短縮を図る「Technology Transfer Office」も立ち上げた。

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