米マイクロソフトは2008年3月5日(米国時間)、ブラウザーの次版「Internet Explorer 8(IE8)」英語版のベータ1を公開した。Webサイトからダウンロードできる。誰でも入手可能だが、同社はあくまでも開発者向けのベータ版としている。
今回のベータ版には、正式版で実装予定の機能のうちの多くが含まれているという。具体的には、インターネット標準技術への準拠、性能の向上、ブラウザーのクラッシュからの回復処理の向上などである。
さらに、現在開いているページを基に、別のページやサービスをスムーズに利用できるようにするための新機能を搭載した。その一つが、別のサイトに素早くアクセスできる「Activities」。現在は、今開いているページに関連する情報を探したり、そのページの情報を別のアプリケーションに送ったりする場合、現在のページの情報をコピーして別のページを開いてペーストする、といった作業が必要。Activitiesは、これを一つのステップで実現可能にする機能だ。
例えばWebページ中に住所の情報が含まれていたら、その個所を範囲選択して右クリック。「Map with Live Maps」というActivityを選ぶと、「Windows Live Maps」の地図が表示される。またページの内容に関してブログを書きたい場合は、同じく範囲選択して「Blog with Windows Live Spaces」を選ぶ。するとマイクロソフトのブログサービス「Windows Live Spaces」に画面が切り替わり、元々のページへのリンクと引用が埋め込まれたブログ作成画面が現れる。これ以外にも10種類ほどのActivityが既に用意されており、新たなActivityを開発することも可能になっている。
Webサイトの更新情報を入手できる「WebSlices」もある。RSSに似ているが、RSSよりも手軽に配信できるという。ユーザーが購読したいWebSlicesの情報をブラウザに登録しておけば、別のページを開いている状態でも、該当サイトの最新情報を確認できる。Webサイトの開設者は、特定のタグをページ内に埋め込んでおくだけでよい。
またこれ以外に、開発者向けのツールも用意された。HTMLやCSS、スクリプトなどの表示や動作の確認ができるものだ。