台湾ASUSTeK Computerは、独ハノーバー市で開催中の「CeBIT 2008」で、8.9インチ液晶ディスプレイを採用したEee PCの新モデル「ASUS Eee PC 900」を発表した。
Eee PCシリーズ発売からわずか5カ月で、Eee PCはASUSの売上高シェア2%を占めるまでに成長している。そして今年は、Eee PCのラインアップを強化するとともに、周辺機器やデスクトップモデル、デジタル家電製品などにもEee PCブランドを広げる意向があるようだ。
「Eee PC 900」は、現行製品「Eee PC 701」では7インチだった液晶サイズを8.9インチに変更、メモリーサイズとフラッシュメモリーストレージの容量も増やした。欧州では、4月末に399ユーロ(Windows XP搭載モデル)で販売開始する。発表会ではASUSの担当者が「8.9インチ液晶の採用で1024×600ドット表示が可能になる。これによりインターネットブラウジングの標準環境がサポートできる」と、Eee PC 900投入の狙いを説明した。
噂されているIntel Atomプロセッサー版のEee PCに関して、発表会では一切コメントがなかった。しかしASUSの関係者は今年半ばにもラインアップを拡大するとしており、夏以降の発売を期待できそうだ。
ASUSは、Eee PC本体だけでなく、アクセサリー類もEee PCブランドで拡充する。CeBITでは、Eee PCのきょう体色に合わせたスリムタイプのDVD-RWプレーヤーや、デジタルテレビ対応USB TVチューナー、3.5Gの高速携帯網通信を実現するHSDPAカードなど、Wi-FiやLAN環境がなくても、Eee PCでインターネットやテレビ視聴などを楽しめる環境整備にも乗り出している。
ASUSは今後、「Excellent Mobile Computing Experience(非常に優れたモバイルコンピューティング体験)」「Excellent Internet Experience(非常に優れたなインターネット体験)」「Easy to Learn、 Work、 Play(簡単に学べ、仕事ができ、遊べる使い勝手のよさ)」という「3Eコンセプト」をEee PC製品の柱にして、本体だけでなく周辺機器やモバイルデバイス以外の製品も開発するとしている。