ふくおかフィナンシャルグループ傘下の親和銀行は3月5日、ATM(現金自動預け払い機)323台が使えなくなるトラブルが発生したと発表した。原因は「調査中」(広報)だが、ATMに搭載した指静脈認証ソフトの不具合の可能性が高い。午後7時40分現在で、すでに290台近くが復旧している。

 親和銀が長崎県を中心に展開する531台のATMのうち、指静脈認証機能を搭載した機種だけが停止した。親和銀は3月下旬に指静脈認証による生体認証サービスの開始を予定しており、3月5日はサービスの試行開始日だった。

 親和銀によれば、5日朝8時ごろにATMが利用できない状態が発生。調査の結果、ATM内部にある一部のファイルが破損していたことが分かった。親和銀は50人の担当要員をATMの設置場所に派遣し、人海戦術で問題が起きたファイルを修復。順次ATMを復旧させている。

 本誌の調べによれば、指静脈認証ソフトは日立製作所製。停止したATMも大半が日立製である。