フィンランドのNokiaは現地時間2008年3月4日,米Microsoftのメディア再生およびリッチ・インタラクティブ・アプリケーション(RIA)表示用Webブラウザ・プラグイン「Silverlight」を自社の携帯電話に採用すると発表した。「S60」プラットフォームをはじめ,「Series 40」製品およびインターネット・タブレットに搭載する。

 Silverlightは,Microsoftが米Adobe Systemsの「Flash」に対抗する技術として2007年4月に発表した(関連記事:Microsoft,Flash対抗のメディア再生技術「Silverlight」を発表)。Windows Media Video(WMV)フォーマットを利用し,「Webで公開されている膨大なコンテンツを視聴でき,高品位(HD)ビデオをフルスクリーンで再生するだけでなく,モバイルでも楽しめるようになる」(同社)。Mac OSおよびWindowsに対応し,「Internet Explorer(IE)」「Firefox」「Safari」ブラウザで利用可能。すでに米NBAや米NBC Universalなどが採用している。

 Nokiaによると,Microsoftはラスベガスで開催されるWeb技術カンファレンス「MIX08」において,3月5日の基調講演の際にSilverlightを搭載したS60のデモンストレーションを行う予定。S60のSilverlight実装は年内を見込んでいる。

 S60では現在,Ajax,JavaScript,CSS,HTML,Flash Lite,Pythonなどのアプリケーションを構築できる。今回Silverlightを採用することで,「開発者コミュニティやS60ライセンシを含む業界全体に対する選択肢の拡大を図る」(Nokia)としている。

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