台湾のAcerは現地時間3月3日,スマートフォンの大手メーカーである台湾のE-TEN Information Systemsを買収することで,両社が最終合意に達したと発表した。買収総額は約90億台湾ドル(約2億9130万米ドル)。E-TENの発行済み株式1.07株に対してAcerの株式1株を支払う。手続きは,規制当局などの承認を経て2008年第3四半期に完了する見通し。

 E-TENは,GPRS,Wi-Fi,Bluetooth, GPS機能などを搭載したスマートフォンを開発している。代表的なブランドに,Windows Mobileベースのスマートフォン「Glofiish」がある。

 Acer社長のGianfranco Lanci氏は,2011年までに世界スマートフォン市場が30%以上拡大する,と予測する。同社は昨年米Gatewayを買収したほか(関連記事:Acer,Gatewayを約7億1000万ドルで買収へ),オランダに本拠を置くPackard Bellの買収に関して,欧州委員会(EC)より認可を受けたばかり(関連記事:欧州委,AcerのPackard Bell獲得にゴーサイン)。モバイル・ソリューションを手がける企業の買収を通じて,モバイル通信分野における自社の競争力を高めたい考え。

[発表資料へ]