米Microsoftに特許を侵害されたとして同社を訴えていた米Vistoは米国時間2008年3月3日,両社が和解することで合意したと発表した。両社はすべての訴えを取り下げ,ライセンス契約を結ぶ。なお,和解金などの詳細については明らかにしていない。

 Vistoは2005年12月に,企業データ向けモバイル・アクセス技術に関する特許3件がMicrosoftのモバイル機器向けOS「Windows Mobile 5.0」で不正使用されていると主張し,テキサス州東地区米連邦地方裁判所に提訴していた(関連記事:米Microsoft,リモート・アクセス技術の特許侵害で訴えられる)。

 Microsoftによる特許侵害の有無を争点とする裁判が,2008年3月10日に行われる予定だった。

 Vistoは企業グループウエアへのリモート・アクセス用ソフトウエア/サービスなどを手がけており,米AT&T,米Sprint Nextel,英Vodafone Groupなどが導入しているという。Visto共同設立者で執行副社長兼CTOのDaniel Mendez氏は,「当社の重要な発明と技術の所有権を強固なものにする取り決めに,Microsoftが合意にしてくれたことに満足している」と述べた。

 ちなみに米メディアの報道(CNET)によると,Vistoは米Seven Networksとの特許侵害訴訟で,2006年に約770万ドルの賠償金を勝ち取っており,現在カナダのResearch in Motionと係争中である。

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