ドイツSiemensの子会社Siemens Communicationsは米国時間2008年3月3日に，ユニファイド・コミュニケーション・プラットフォームである「OpenScape Unified Communications（UC）Server」を発表した。Siemensだけでなく他社製の既存IP電話システム環境やPBX環境に手軽に導入し，音声，ビデオ，プレゼンス情報などのさまざまな企業向けコミュニケーションを統合して管理を集約できるとしている。4月30日に販売を開始する。
最大1000ユーザーに対応した1サーバー環境の「Medium Edition」，最大1万ユーザー（フル機能の場合は最大2万ユーザー）に対応した複数サーバー環境の「Large Edition」，サービス・プロバイダやホスティング・プロバイダのニーズに対応する「Hosted Edition」の3バージョンを用意する。米IBMの「Sametime」，米Microsoftの「Office Communication Server」など他社製ソリューションと組み合わせて利用することも可能。
同社はOpenScape UC Serverの構成アプリケーションの第1弾として，「OpenScape Voice Application」「OpenScape UC Application V3」「OpenScape Video」をリリースする。
OpenScape Voice Applicationは，従来の音声通信アプリケーション「HiPath 8000」「HiPath OpenExchange」を企業規模の音声およびIPシステム向けにOpenScape UC Server上でネイティブ動作するよう再設計したもの。
OpenScape UC Application V3は統合通信アプリケーションの最新版で，さまざまな従来のIPテレフォニおよび電話システム，ITシステム，メッセージング・システムを統合することが可能。「Personal」「Enterprise」「Developer」の3エディションがあり，最大2万ユーザーを同時処理できる。
OpenScape Videoは，高品位（HD）ビデオ・システム「VHD 600」「VHD 400」「VHD 100」とデスクトップ・パソコン用クライアント・ソフトから成るビデオ会議用ソリューション。プレゼンス情報をもとに，簡単にビデオ会議の立ち上げや参加が行える。スタンドアロンの導入も可能。価格は8999ドルから。
