写真●2008年度の事業計画を説明するNTT東日本の高部豊彦社長(右)と,渡邊大樹・取締役経営企画部長(左)
写真●2008年度の事業計画を説明するNTT東日本の高部豊彦社長(右)と,渡邊大樹・取締役経営企画部長(左)
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 NTT持ち株会社とNTT東西地域会社は2008年2月29日,2008年度の事業計画を総務相に認可申請した。3月末に商用サービスを開始するNGN(次世代ネットワーク)の「フレッツ光ネクスト」はNTT東西合計で80万契約を見込む。

 2008年度のFTTHサービスの純増目標はNTT東日本が200万,NTT西日本が140万。これは2007年度と同じ数値である。このうち,フレッツ光ネクストの分はNTT東日本が「全体の3割程度の60万」(渡邊大樹・取締役経営企画部長),NTT西日本が「20万」(村尾和俊・取締役経営企画部長)を見込む。

 なお,2007年度の純増目標の達成は「直近を見ると難しい状況」(NTT東日本の高部豊彦社長)である。NTT西日本も同様で,目標を下方修正した。NTT東日本は計画の200万から170万に,NTT西日本は140万から120万に下げた。

 2008年度の収支は,音声系の収入減をIP系の収入増でカバーしきれず,全体で減収となる見通し。ただし,業務の効率化やコスト削減を図ることで増益を確保する計画だ。具体的な計画数値は以下の通りである。

 NTT東日本は売上高が2007年度見込みの2兆円から400億円減の1兆9600億円,営業利益が同300億円から100億円増の400億円,経常利益が同500億円から100億円増の600億円。NTT西日本は売上高が2007年度見込みの1兆9180億円から470億円減の1兆8710億円,営業利益が同30億円から20億円増の50億円,経常利益が同200億円から100億円減の100億円である。

 NGN関連の収入は,NTT東日本の場合で「60万契約を獲得したと仮定するとエンドユーザーから入る収入は200億円弱になると見ている」(渡邊取締役経営企画部長)。NTT西日本は「NTT東日本よりもエリア展開が遅いこともあり,50億円前後になると考えている」(村尾取締役経営企画部長)。

 2008年度の設備投資額はNTT東日本が2007年度の4400億円から150億円増の4550億円,NTT西日本が同3950億円から350億円増の4300億円を予定する。このうち,NGN関連はNTT東日本が600億円,NTT西日本が550億円を見込む。具体的な内訳は,NTT東日本が伝送路などの音声伝送系設備で200億円,ルーターやサーバーなどのデータ伝送系設備が400億円,NTT西日本は音声伝送系設備が280億円,データ伝送系設備が270億円とする。

[発表資料(NTT東日本)]
[発表資料(NTT西日本)]
[発表資料(NTT持ち株)]