インテルは2008年2月29日、クライアントPCのセキュリティ対策に関する取り組みを紹介した。同社が提供している企業向けPC技術群「vPro」を今後強化する。

 力を入れるのは、事前に許可を受けたコードだけ実行するなど、より厳密なセキュリティ対策を可能にする新技術。開発中の次期プロセサやvProのチップセットに搭載していく。

 新技術は、許可されたPCだけを接続する、許可されたコードだけを実行するといった「ホワイトリスト」の考え方を採用する。ユーザー企業は、ポリシーに反するソフトの動作を防ぎ、より安全なクライアント管理が実現可能になる。「より高い安全性を確保できる」(米インテルのデイビッド・グロウロック セキュリティー・アーキテクト)という。これまではウイルス対策ソフトが採用する、「このような挙動は危険である」といった「ブラックリスト」を使ったセキュリティ対策が一般的だった。

 セキュリティ処理専用チップTPM(Trusted Platform Module)を中心としたハードウエアのセキュリティ機構に新技術を組み込む。セキュリティ分野の非営利団体であるTCG(トラステッド・コンピューティング・グループ)で標準化を進める。