写真●Google Healthの画面
写真●Google Healthの画面
[画像のクリックで拡大表示]

 米Googleは米国時間2008年2月28日,開発中のオンライン医療情報管理サービス「Google Health」の詳細について発表した。同サービスは,ユーザーがオンラインで自分の医療情報を収集,保存,管理できるようにする。同社Search & User Products部門担当副社長のMarissa Mayer氏が,同社の公式ブログへの投稿で明らかにした。

 Google Healthでは,病院や医療サービス機関など,外部との相互運用が可能なプラットフォームを採用している。このためユーザーはカルテ,処方履歴,検査結果といったデータを自動的に取り込み,Google Health上でアクセス,管理できる。将来はサービスやツールを強化し,診察予約や処方せんの発行依頼などにも対応する予定。

 Googleは,同サービスの強みが“ポータビリティ”にあると説明する。インターネットを介して自由にアクセスできるため,転院する場合なども,医療記録を発行してもらって持ち運ぶ必要がない。かかりつけの病院から自分の医療データを取り込み,別の病院と共有できるように設定できる。

 個人情報については,ユーザーの許可がない限り第三者と共有せずユーザーが完全にコントロールできるようにする,という方針を明らかにした。また,医療関係者から成るGoogle Health Advisory Councilを設け,プライバシ・ポリシーの策定と実践に取り組むとしている。

 同社は,今後数カ月に同サービスの公開を計画しているが,フィードバックを得ながら修正を繰り返し,サービス向上を図る考え。

 ちなみに同社は前週,米国クリーブランド州の医療機関Cleveland Clinicと提携してパイロット・プロジェクトの運用を開始した。1500~1万人の患者を対象とする同プロジェクトでは,Cleveland ClinicのシステムとGoogle Health間で,処方せん,病状,アレルギー情報といった患者の医療記録をやり取りする。

[ブログの投稿記事]