米VMwareはフランスで現地時間2008年2月27日,仮想化システム向けの新たなセキュリティ技術「VMware VMsafe」を発表した。VMsafeのAPIを他社に提供し,セキュリティ製品の開発を支援する。現時点で,セキュリティ・ベンダー20社がVMsafe対応製品の提供計画を公表している。

 VMsafeは,仮想化システム内のhypervisor層で機能し,仮想マシンのメモリー,プロセサ,I/Oシステムを監視する。仮想マシンの動作を調べることで,ウイルスやトロイの木馬,キーロガーといったマルウエアによる被害を未然に防ぐ。従来の物理マシン向けセキュリティ技術では仮想マシン上の脅威を検出できないため,VMsafeを使うとより安全な環境が構築できるという。

 米Checkpoint Systems,米McAfee,米Symantec,米F5 Networks,米IBM,米EMCの事業部門であるRSA Security,英Sophos,トレンドマイクロなどがVMsafe APIを利用する仮想化システム向けセキュリティ製品の提供を予定している。

 McAfeeは同日,VMsafe対応製品に加え,VMwareとのOEM契約を通じて「VMware ESX Server 3i」ベースのセキュリティ製品を提供すると発表した。さらに,VMware製プラットフォームを使った新型セキュリティ・アプライアンス「Email and Web Security Virtual Appliance」(ベータ版)や,仮想化システム向けセキュリティ・サービス「McAfee Foundstone Professional Services」も提供していく。

[発表資料(VMware)]
[発表資料(McAfee:その1)]
[発表資料(McAfee:その1)]