NTTドコモは2008年2月27日,通話料を24時間定額にするサービスを開始すると発表した。定額の対象は,家族間通話と同一法人の社員間通話の2種類がある。家族間の定額は4月1日,法人向けの定額は6月1日に開始する。au,ソフトバンクモバイルが相次いで24時間の通話定額を発表したことに対し,NTTドコモも追随する格好だ(auの関連記事ソフトバンクモバイルの関連記事)。

 家族間の通話定額は,家族割引サービス「ファミ割MAX50」を契約するユーザーが対象。サービス内容を改定し,音声通話を24時間定額にする。さらに家族へのテレビ電話通話料を6割引きとする。これにより,ファミ割MAX50のサービス内容は,(1)基本使用料が半額,(2)家族間のiモードメールが送受信無料,(3)家族間の音声通話が24時間無料,(4)家族間のテレビ電話通話が6割引き---となる。

 最も基本料が安いプラン「タイプSS バリュー」でファミ割MAX50を利用した場合の月額基本料は1050円。ソフトバンクモバイルの「ホワイトプラン」の基本料である980円と近い額となる。

 なお,家族間の24時間通話定額は,ファミ割MAX50以外にも二つの場合で適用される。一つは,家族割引「ファミリー割引」と継続利用割引「(新)いちねん割引」を併用するユーザーのうち,NTTドコモの利用が10年間以上となる場合。もう一つは,ファミリー割引と障害者向け割引「ハーティ割引」を併用するユーザーである。

NTTドコモの狙いは他社対抗,携帯もし烈な料金競争に突入

 一方の法人向け24時間通話定額は,既存の「オフィス割MAX50」と新設する「法人向けグループ内音声定額」(仮称)を契約するユーザーが対象となる。

 オフィス割MAX50は,同一法人名義で2~10回線を契約する法人ユーザーを対象に基本料を半額にする割引サービス。サービス内容を改定して,社員間の音声通話を24時間無料にする。加えて,テレビ電話通話を6割引きにする。なお,10年以上ドコモを利用するユーザーが「オフィス割引」と(新)いちねん割引を併用する場合も,24時間通話定額の対象となる。

 法人向けグループ内音声定額(仮称)は,同一法人名義で11~300回線を契約する法人ユーザーが対象。オフィス割MAX50とは異なり,オプション・サービス扱いとなる。契約しても基本料の割引などはなく,月額945円がかかる。なお,大口契約向けの基本料割引サービス「ビジネス割引」が併用できる。

 NTTドコモは,新サービス投入の理由を「KDDIが家族や法人を対象とした24時間定額サービスを開始した。競争上,我々も同種のサービスをやろうという話になった」とする。音声準定額サービス「ホワイトプラン」を投入したソフトバンクモバイルが9カ月連続で純増1位になるなど,携帯電話では音声定額が大きなトレンドになっている。今後,さらに携帯電話の料金競争が激化しそうだ。

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