CSK Winテクノロジは,電子メールの誤送信を防止する仕組みを備えたメール・サーバー関連ミドルウエア「PlayBackMail」を,2008年4月に販売開始する。メール・ソフトから送信されたメールをすぐには送信せずに,一定時間保留しておく---という方法をとる。価格は80万円(税別)。別途,センドメールのメール・サーバー製品群が必要になる。

 PlayBackMailは,メールの誤送信を防止する機能を中核とする,メール・サーバー関連ミドルウエアである。「Sendmail Mailstream Manager」など,センドメールが販売しているメール・サーバー・ソフト製品群と連携させて使う。主な機能は3つある。(1)誤送信防止機能,(2)添付ファイルの暗号化機能,(3)ヘッダ書き換え送信機能---だ。

 (1)誤送信防止機能は,メール・ソフトから送信されてメール・サーバー側で受け付けたメールをすぐには送信せず,PlayBackMailの管理下において一定時間保留しておく,というもの。これにより,一旦メール・ソフトからメール・サーバーに送信してしまったメールであっても,メール・サーバーにメールが保留されている間に限り,該当メールの送信を取りやめることが可能になる。こうした操作は,メールを送信したエンドユーザーが自ら,Webインタフェース経由で実行できる。

 (2)添付ファイルの暗号化機能は,送信メール中に含まれる添付ファイルを暗号化し,復号に必要なパスワードをあて先に別途メールで自動的に通知するもの。これにより,機密情報をネットワーク経由で送らなければならない際に,メールの中継経路にいる第三者への情報漏えいを,可能な限り防ぐ。

 (3)ヘッダ書き換え送信機能は,複数のあて先にメールを同報するケースにおいて「To:」フィールドや「Cc:」フィールドにアドレスを複数指定して送信してしまった場合に,自動的にTo:/Cc:フィールドを削除/書き換える機能である。これにより,同報先に他人のメール・アドレスが漏えいしないようにする。

 PlayBackMailを利用する際には,以下のセンドメール製品がすべて必要になる。Windows版の場合は「Sendmail Advanced Message Server 1.3J Windows」,「Sendmail Mailstream Manager 2J Windows」,「Sendmail Single Switch 3.1J Windows」の3製品。Linux版では「Sendmail Mailcenter Quarantine 3J Linux」,「Sendmail Mailstream Manager 2J Linux」,「Sendmail Mailstream Switch/MTA 3J Linux」の3製品である。