米Disney-ABC Television Groupは米国時間の2008年2月25日,ABCおよびその系列局が各種プラットフォームで広告入り番組のVOD(ビデオオンデマンド)サービスの展開を進めていくことで合意したと発表した(発表資料)。ケーブルテレビや衛星放送,あるいは通信回線を経由する形態で,視聴者にいつでもどこでも好きな番組を提供しようという狙いである。
米Disney-ABC Television Groupの推進するVODは,「fast-forwarding disabled」型と呼ぶ形態に対応するプラットフォームであることを前提にしている。具体的には,挿入した広告の早送りを禁止する機能のことである。今回の合意では,ABCが所有する系列局のほかに,資本的に独立した系列局の含まれる。系列局は,30分番組1本につき,30秒広告を1本入れることが可能である。ネットワークと系列局がwin-winの関係となる形態を模索した結果と見られる。
なお,fast-forwarding disabled型VODについてABCは,Cox Communicationsと組んでカリフォルニア州の一部地域で過去数カ月にわたって実験を行ってきた。