KDDIなどアジア地域の通信事業者5社と米グーグルは2008年2月26日,日本と米国を結ぶ新しい海底ケーブル・システム「Unity」を共同建設すると発表した。ケーブル建設の共同体「Unityコンソーシアム」の参加企業はKDDI,インドのBharti Airtel,マレーシアのGlobal Transit,米グーグル,香港のPacnet,シンガポールのSingTel。2009年度第4四半期(2010年1月~3月)の運用開始を予定しており,総建設費は約3億米ドル(320億円)。

 Unityは千葉県の千倉と米国ロサンゼルスを結び,総延長は約1万km。DWDM(dense wavelength division multiplexing)技術を使って,最大7.68Tビット/秒まで容量拡張できるという。KDDIによると,ケーブルは芯単位でコンソーシアム参加社ごとにオペレーションすることになるという。

 新しい海底ケーブルを建設する背景には,「日米間のトラフィック増加による需要に対応する。また他の海底ケーブルとの組み合わせでネットワーク・サービスの冗長性と信頼性を高める」(KDDI)というねらいがある。またUnityは,APCN2やEAC-C2Cなどアジア地域を結ぶ海底ケーブルとも接続。これにより,アジアと米国の間の通信需要にも対応する。

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