信金中央金庫は2008年2月26日午前4時台に、「全国信用金庫データ通信システム」(全信金システム)の障害を回復させた。25日に起こしたシステム障害(関連記事)の影響で未処理だった約74万件の為替取引データは、午前8時30分から全国銀行データ通信システム(全銀システム)へ送信して「決済処理を進めてもらう」(総合企画部広報室)という。

 全信金システムを運営管理する、しんきん情報システムセンター(SSC)の経営企画部によれば、障害の原因は「電文を送信するソフトのバグ」。現在、全信金システムと全銀システムの接続は「正規のルートではなくバックアップを使っている。午前4時前に接続テストを実施し、バックアップでも機能と負荷は問題ない」(信金中金広報室)という。不具合の詳しい内容は判明していない。全信金システムのソフトウエアはNTTデータが開発した。

 74万件の未処理データの決済日付が1日遅れてしまうという問題については、「(本来処理すべきだった)25日としてもらえるようにこれから全国銀行協会や各金融機関に働きかけていく」(信金中金広報室)。74万件を全銀システムで決済する処理は「半日もかからない」(SSC経営企画部)ものの、25日付で決済すべきデータの特定とその後の交渉などで、「作業全体は1日や2日では終わらない可能性もある」(信金中金広報室)という。