米Adobe Systemsは2月25日(米国時間),リッチ・クライアント・プラットフォーム「AIR 1.0」をリリースした。AdobeのWebサイトからダウンロードできる。

 AIRは,HTML,JavaScript,FlashなどのWeb関連技術をベースとしたアプリケーション実行環境。これらの技術を組み合わせて作った,視覚効果に富んだアプリケーションを,OSのデスクトップ上で実行できる。Webブラウザ内でプラグインとして動作するFlash Playerとは異なり,ローカル・マシンのファイルシステムへのアクセスなども可能。実行環境である「Adobe AIR」のほか,ソフトウエア開発キットである「Adobe AIR SDK」もリリースした。英語版のみで,対応するOSはWindows 2000/XP/Vista,Mac OS X 10.4/10.5。Adobeは,Linux版のAIRも開発中である。

 Adobeは,Webアプリケーション・フレームワークの新版「Flex 3」も併せてリリースした。Flexは,もともとユーザー・インタフェースとしてFlashを利用することを想定したフレームワークだったが,新版では,デスクトップからのドラッグ&ドロップやローカルにあるファイルシステムへのアクセスなど,AIRアプリケーションに不可欠な各種の機能にも対応した。

 Flex 3は,フレームワークを構成するクラスライブラリやコンパイラを含む開発キット「Flex 3.0 SDK」としてAdobeのWebサイトから無償でダウンロードできる。さらに,Flex 3アプリケーションの統合開発環境「Flex Builder 3」もリリースしている。Flex Builder 3は有償の製品で,Standard版が249ドル,Professional版が699ドル。