米Microsoftは2008年2月18日(米国時間),オープンソース・ソリューションの人気上昇に対抗するため,高額な自社製品の一部を学生に無償提供すると発表した。「Microsoft DreamSpark」という取り組みを通じ,全世界の学生に「Visual Studio 2008 Professional Edition」「Expression Studio」「XNA Game Studio 2.0」などの開発者向け製品を無料でダウンロード提供する。「SQL Server 2005 Developer Edition」および「Windows Server 2008 Standard Edition」の無料版も学生に提供していく(関連記事:Microsoft,大学生と高校生に開発/設計ツールを無償提供へ)。

 Microsoft会長のBill Gates氏は「ソフトウエアの魔法は,生活改善や問題解決,経済成長推進につながる。この魔法に欠かせない知識とツールを新たな世代の技術リーダーに与えるためなら,われわれはできる限りのことをする」と述べた。「Microsoft DreamSparkプロジェクトでは,学生がソフトウエアの力を探求する気持ちになり,ソフトウエアによってもたらされる次の波を作り出せるよう,プロ用ツールを提供する」(Gates氏)。

 Microsoft DreamSparkの対象は,技術/デザイン/数学/科学/工学分野の高校生と大学生である。現時点では,ベルギー,中国,フィンランド,フランス,ドイツ,スペイン,スウェーデン,スイス,英国,米国の大学生3500万人以上向けに情報を公開している。今後プログラムの範囲を全世界に広げ,最終的には10億人の学生を対象にできると見込む。

 Microsoft DreamSparkの詳細は,同社のWebサイトChannel 8に掲載されている。