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 NECの矢野薫社長(写真)は20日に開いた経営説明会で、NGN(次世代ネットワーク)構築事業の2007年度見通しについて、「1年前の経営方針で目標にした2000億円を達成できる」と語った。06年度の800億円から、倍増以上の伸びを達成する。さらに「2008年度は、今期から倍増の4000億円を達成する」との目標を掲げた。

 NECが指す「NGN構築事業」は、NTTグループが提供を計画する次世代IPネットワークだけでなく、「世界各国の通信事業者が構築を進めている、オールIPの基幹網を指す」(矢野社長)。固定通信事業者の次世代基幹網のほか、第3世代携帯電話で提供される「HSDPA(高速ダウンリンク・パケット・アクセス)」や、「3.9世代」とも呼ばれる「LTE(ロング・ターム・エボリューション)」などのサービスに向けた基幹網も、NGNに含めている。

 NECは2月12日に米仏合弁のルーセント・アルカテルと、LTEの事業で提携を発表した。固定・携帯を含めて、「日本でのNGN構築事業は一段落した」としており、2008年度は、特に海外の携帯電話事業者を顧客にしたNGN構築事業で攻勢をかけ、売り上げ倍増を狙う。