AMD 780Gを搭載したA780GM-A。グラフィックス機能内蔵チップセット採用製品に多いmicroATXではなく大型のATXサイズだ。
AMD 780Gを搭載したA780GM-A。グラフィックス機能内蔵チップセット採用製品に多いmicroATXではなく大型のATXサイズだ。
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【グラフ1】メモリー転送テストの結果。内蔵グラフィックス機能を利用しているときは、ECS製マザーボードの方がBIOSTAR製より転送が速い。
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【グラフ2】3DMark06のテスト結果。BIOSTAR製マザーボードで低調だったAthlon 64 X2 5000+がECS製マザーボードでは大幅に性能を伸ばした。
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【表1】BIOSTAR製マザーボードとAthlon 64 X2 5000+を組み合わせたときのテスト結果。複数回テストしても、再インストールしてもスコアはほとんど変わらない。
【表1】BIOSTAR製マザーボードとAthlon 64 X2 5000+を組み合わせたときのテスト結果。複数回テストしても、再インストールしてもスコアはほとんど変わらない。
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AMD 780Gの本体。これはECS製マザーボードが搭載していたもの。「0752 ENG」「P40870.00.W15」「215-0674020」の刻印がある。BIOSTAR製マザーボードの搭載チップの刻印も同じ。W15ではなく「W07」だった点だけが異なる。
AMD 780Gの本体。これはECS製マザーボードが搭載していたもの。「0752 ENG」「P40870.00.W15」「215-0674020」の刻印がある。BIOSTAR製マザーボードの搭載チップの刻印も同じ。W15ではなく「W07」だった点だけが異なる。
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SB700本体。「SOUTHBRIDGE」「0751」「P40932.00」「218S7EBLA12FG」の刻印がある。
SB700本体。「SOUTHBRIDGE」「0751」「P40932.00」「218S7EBLA12FG」の刻印がある。
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【グラフ3】メモリーやHyperTransportの速度を変えて、グラフィックス機能の性能を調べた。BIOSTAR、ECSともにUngangedの状態をそれぞれ100%としている。
【グラフ3】メモリーやHyperTransportの速度を変えて、グラフィックス機能の性能を調べた。BIOSTAR、ECSともにUngangedの状態をそれぞれ100%としている。
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【グラフ4】新旧ドライバーでの性能の伸び。旧ドライバーでのスコアを100%として新ドライバーでどれだけ変わったかをグラフにした。3DMark06ではほとんど変わらない。
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【グラフ5】アイドル時における、システム全体の消費電力。ECS製マザーボードは、ASUSTeK Computer製のAMD 690G搭載マザーボードとほぼ同じだ。
【グラフ5】アイドル時における、システム全体の消費電力。ECS製マザーボードは、ASUSTeK Computer製のAMD 690G搭載マザーボードとほぼ同じだ。
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 2008年2月16日、AMDの新型チップセット「AMD 780G」搭載マザーボードの第二弾「A780GM-A」(ECS、Elitegroup Computer Systems)が東京・秋葉原のパーツショップで売り出された。AMD 780Gは「RS780」の開発コード名で呼ばれている新型チップセット。DirectX 10や強力な動画再生支援機能を備えるグラフィックス機能を内蔵している点が最大の特徴だ。2月20日時点では、日本や米国で未発表の製品であり、AMDは詳細な仕様を明らかにしていない。3月末までには正式発表になる見込みだ。

 AMD 780G搭載マザーボードとして、先行して売られたBIOSTARの「TA780G M2+」が小型PC向けのmicroATXサイズだったのに対し、A780GM-Aはより大きなATXサイズ。サウスブリッジはTA780G M2+と同じく新型のSB700だ。日経WinPC編集部はA780GM-Aを購入し、性能や消費電力を測定した。TA780G M2+との比較を交えて、A780GM-Aで確認できたAMD 780Gの実力をお伝えする。これまで掲載したTA780G M2+の検証記事を前提としている部分が多々あるので、合わせてお読みいただきたい。

 テストに使用したパーツは以下の通りだ。追加したECS製マザーボード以外は、前回、前々回の検証と全く同じパーツを使用している。AMD 780Gのデバイスドライバーはマザーボードの付属CD-ROMからインストールした。グラフィックスドライバーのバージョンは8.451.0.0。2月20日時点では既に新しいドライバー(8.453.0.0、Catalyst 8.2)がAMDのWebサイトで提供されており、8.451.0.0は1つ古いバージョンだが、比較のためそのままテストした。新ドライバーを適用した結果は後述する。

【CPU】 Athlon 64 X2 5000+ Black Edition(2.6GHz、定格動作)、同6000+(3GHz)、Phenom 9500(2.2GHz)
【マザーボード】 M2A-VM HDMI(ASUSTeK Computer、AMD 690G搭載)、TA780G M2+(BIOSTAR、AMD 780G搭載)、A780GM-A(ECS、AMD 780G搭載)
【メモリー】 DDR2-800 1GB×2(JEDEC準拠)
【HDD】 Barracuda 7200.10 320GB(Seagate Technology)
【グラフィックスボード】 Radeon HD 3450搭載ボード(Sapphire Technology、メモリー256MB)
【OS】 Windows Vista Ultimate 32ビット日本語版

 なおテストでは、AMDの省電力技術「Cool'n'Quiet」を有効にしている。Cool'n'Quietが有効だとわずかに性能が低下することがあるが、先代のAMD 690Gは消費電力の低さが大きな売りだったことを考えると、AMD 780Gで多少の性能向上のために消費電力を犠牲にするとは考えにくく、省電力機能を有効にした状態が一般的だと判断した。