図1 「EV SSL」導入サイト数(EV SSL証明書発行数)の推移(英ネットクラフトの発表資料から引用。以下同じ)
図1 「EV SSL」導入サイト数(EV SSL証明書発行数)の推移(英ネットクラフトの発表資料から引用。以下同じ)
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図2 EV SSLに対応したFirefoxテスト版(ナイトリービルド)。正式版での対応は、次バージョンの「Firefox 3」から。
図2 EV SSLに対応したFirefoxテスト版(ナイトリービルド)。正式版での対応は、次バージョンの「Firefox 3」から。
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 インターネット上のWebサーバーの調査などを実施している英ネットクラフトは2008年2月17日、「EV SSL」を利用しているWebサイトに関する調査結果を発表した。それによると、EV SSLの導入サイト数は着実に増加しており、2008年2月には4000件を突破したという。(図1)。

 EV SSLとは、一般のサーバー証明書(サーバー用電子証明書)よりも厳格な審査によって発行されたサーバー証明書(EV SSL証明書)を利用するSSLのこと。EV SSLに対応したWebブラウザーでは、EV SSL証明書を取得しているWebサイトにアクセスすると、アドレスバーが緑色に表示されるなどして、通常のSSLサイトとは異なることが分かる。Internet Explorer 7(IE7)はEV SSLに対応済み。FirefoxやOperaなども、次バージョンでは標準で対応する予定(図2)。

 導入が始まってからおよそ1年が経過したEV SSL。ネットクラフトによれば、2007年2月時点のEV SSLサイト数は85に過ぎなかったという。この85サイトのうち5サイトについては、現在では通常のSSLに戻している。

 その後、EV SSLの導入数は増加を続け、2008年2月には4000サイトを突破した。しかしながら、通常のSSLを導入しているサイト数は80万9000件(ネットクラフト調べ)。現時点では、EV SSLサイト数はSSLサイト全体の0.5%に過ぎない。

 だが、EV SSLに対応したIE7の普及や、Firefoxなどの次バージョンの登場とともに、EV SSLサイト数は今まで同様に、しばらくは増加の一途をたどると予想される。