米映画協会(MPA)は,メンバー企業である映画会社6社が中国Shenzhen Xunlei Networking Technology(Xunlei)に著作権を侵害されたとして上海の浦東地方裁判所に提訴したと,中国で現地時間2008年2月15日に発表した。6社は,XunleiがPtoPファイル共有ネットワークで映画コンテンツを不正に流通させたと主張している。

 Xunleiは,中国で人気のあるPtoPファイル共有ネットワーク/ソフトウエア「Xunlei(英語名はThunderbolt)」を運営/提供する企業。MPAによると,メンバー企業32社の映画タイトル数百本がXunleiネットワークで流通しているという。

 原告となった6社は,謝罪広告などの掲載,著作権侵害行為の差し止め,700万元(約98万ドル)以上の損害賠償/法的費用の支払いを求めている。

 MPAは,メンバー企業が2005年に映画の著作権侵害で受けた被害総額を61億ドルと見積もった。被害の内訳は,海賊版によるものが24億ドル,不正コピーが14億ドル,不正オンライン配信が23億ドル。そのうち,アジア太平洋地域が約12億ドル,米国が13億ドルを占めていた。

 米メディア(CNET News.com)によると,Xunleiには米Googleが資本参加している。GoogleによるXunlei株式の取得は2007年初頭。出資額などの詳しい状況は公表していない。

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