日本BEAシステムズは,仮想サーバー専用のJavaの実行環境「BEA WebLogic Server Virtual Edition 9.2 v1.1」(以下,WLS-VE)を2月22日に出荷する。OSおよびJavaVMの機能を提供する「BEA LiquidVM」と,同社のJavaアプリケーション・サーバー「BEA WebLogic Server」をパッケージ化した製品。仮想ローカル・ディスクをサポートし,旧版に比べてパフォーマンスを向上させた。
 
 BEA LiquidVMは,同社のJavaVM「JRockit VM」に数MバイトのミニOS機能を付加したもの。WindowsやLinuxといった一般的なOSを導入することなく,Javaの実行環境が構築できる。

 一般に,仮想サーバー・ソフトを使った仮想環境では,複数の仮想サーバーがハードウエア・リソースを分け合いながら動く。日本BEAシステムズの堀野仁氏(マーケティング本部 プロダクト マーケティング マネージャ)は,「LiquidVMを使えば,仮想サーバーにゲストOSを導入せずにJavaアプリケーションが動かせるので,リソースが有効活用できる」と,そのメリットを説明する。なお,利用可能な仮想サーバー・ソフトは「VMware Infrastructure 3」である。

 WLS-VEの新版 v1.1では,仮想ローカル・ディスクのサポートによりパフォーマンス向上を図った。また,SSH2互換サービスを提供するSSH Server機能を搭載することでセキュリティを強化した。

 WLS-VEのライセンスは,通常のWebLogic ServerのCPUベースのライセンスとは異なり,インスタンス(稼働中のLiquidVMの数)がベースとなる。製品価格は,「BEA WebLogic Server Virtual Edition Advantage Edition 9.2 v1.1」が150万円(1インスタンス,税抜き),クラスタリング機能が付いた「同 Premium Edition 9.2 v1.1」が218万円(同)である。Advantage Editionは,このv1.1から追加された。